東郷隆
広島県知事選は14日投開票され、無所属現職の湯崎英彦氏(56)が、共産新顔で党県委員会常任委員の中村孝江氏(35)と無所属新顔で金属リサイクル業の樽谷昌年氏(70)を破り、4回目の当選を確実にした。県政史上、知事を4期務めるのは前任の故・藤田雄山氏に次いで2人目となる。
湯崎氏は「3密」回避などの新型コロナウイルス対策として街頭演説はせず、選挙カーも走らせない異例の選挙戦を展開。県内の市町ごとに連日オンライン集会を開いたり、政策を説明する動画を投稿したりするなど、自身のユーチューブチャンネルなどを使った発信に注力した。新型コロナ対策を最重要課題と位置づけ、「県政の継続が必要だ。経済的にも社会的にも発展的回復を図る」と訴え、支持を広げた。
湯崎氏は、旧通産省(現・経済産業省)や通信ベンチャー企業の副社長を経て、2009年の知事選で初当選。13年と17年の知事選は、いずれも共産推薦の無所属新顔との一騎打ちとなり、大差で勝利した。前回は自民、公明、民進(当時)から推薦を受けたが、今回は政党推薦を求めなかった。(東郷隆)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル